「すかいらーくが約100店舗閉店する」というニュースを聞いて驚いた方も多いはず。
「ガスト」を運営するすかいらーくホールディングスは、「ガスト」を含めた同社が運営している約100店舗を2023年に閉店すると発表しました。(2022年8月12日)
気になるのは自分が行きつけのガストは閉店するかどうかですよね。
当記事では
- 「ガスト」の閉店店舗はどこ?
- 「ガスト」が大量閉店するのはなぜ?要因は?
といったことについてまとめました。
などさまざまな外食業態を展開するすかいらーくグループ。
同社は2020年にも約200店の閉店を発表しており、今回も大規模な閉店の発表となりました。
ガスト 閉店する100店舗場所はどこ?
すかいらークグループは
- ガスト
- バーミヤン
- しゃぶ葉
- 夢庵
- ステーキガスト
- ジョナサン
などさまざまな外食業態を展開しています。
30ブランド以上を展開する最大手企業です。
閉鎖を発表した「100店舗」という数字は、これら系列店の閉鎖数合計です。
幹線道路沿いなど郊外型の店舗を中心に、不採算店舗を閉じるとのことです。
すかいらーくグループの店舗数の推移
- 2022年9月30日時点: 3,069店
- 2022年12月31日時点: 3,054店
- 2023年3月31日時点: 2,979店
- 2023年6月30日時点: 2,973店
- 2023年9月30日時点: 2,976店
- 2024年1月31日時点: 2,963店
- 2024年3月30日時点: 2,964店
- 2024年5月31日時点: 2,963店
すかいらーくグループの店舗数は約1年で93店舗減少していました。
2023年9月以降は若干の減少となりましたが、ほぼ変わらずです。
100店舗閉店はどこのお店?
店舗名 | 2022年9月末 | 2023年10月末 |
ガスト | 1,321店 | 1,281店 |
バーミヤン | 356店 | 352店 |
しゃぶ葉 | 275店 | 278店 |
ジョナサン | 207店 | 188店 |
夢庵 | 173店 | 167店 |
ステーキガスト | 107店 | 86店 |
海外 | 72店 | 74店 |
その他 | 558店 | 553店 |
合計 | 3,069店 | 2,979店 |
閉店した店舗だけでなく、新規オープンしているお店もありますが、店舗数だけで計算するとここ1年間で90店舗減少していました。
なかでも、ガストの40店舗減少が一番多く、ジョナサン:19店舗、ステーキガスト:21店舗が次に多いことがわかりました。
ガストの総店舗数の推移 閉店数は?
- 2022年9月30日時点: 1,321店
- 2022年12月31日時点: 1,317店
- 2023年1月31日時点: 1,290店
- 2023年3月31日時点: 1,286店
- 2023年6月30日時点: 1,281店
- 2023年9月30日時点: 1,281店
- 2024年1月31日時点: 1,277店
- 2024年3月31日時点: 1,272店
- 2024年5月31日時点: 1,260店
100店舗の閉店が発表されてから、2023年9月末までに閉店になったガスト店舗数は、約40店だということがわかりますね。
※この期間に新規オープンしているガスト店舗もあり
すかいらーくグループ全体の店舗数は2,976店です。(2024年3月31日時点)
内訳はこちらです。
<株式会社すかいらーくレストランツ>
ガスト | 1,272店 |
バーミヤン | 354店 |
ジョナサン | 177店 |
しゃぶ葉 | 282店 |
夢庵 | 167店 |
ステーキガスト | 83店 |
グラッチェガーデンズ | 11店 |
藍屋 | 39店 |
から好し | 63店 |
むさしの森珈琲 | 72店 |
魚屋路 | 21店 |
chawan | 23店 |
とんから亭 | 25店 |
La Ohana | 22店 |
桃菜 | 13店 |
八郎そば | 2店 |
その他 | 8店 |
合計 | 2,634店 |
<ニラックス株式会社の店舗数>
◆ブッフェレストラン 49店
◆その他 3店
◆Y’s 6店
計 58店
<その他の店舗>
◆その他グループ会社ブランド 196店
◆海外店舗 76店
(台湾・マレーシア・シカゴ)
以上合計で2,964店となっています。
ガスト 閉店店舗リスト一覧 2024年
2024年に閉店になったガストの店舗リストをまとめました。
ガストの閉店店舗リスト 2024年5月
- ガスト 高崎緑町店 2024年5月6日閉店
- ガスト五井店 2024年5月13日(6月5日に夢庵としてオープン予定)
ガストの閉店店舗リスト 2024年4月
- ガスト松本高宮店 2024年4月7日閉店(後日、バーミヤンとしてオープン予定)
- ガスト酒田北店 2024年4月8日閉店(後日、しゃぶ葉としてオープン予定)
- ガスト 岡山十日市店 2024年4月17日閉店(後日、しゃぶ葉としてオープン予定)
- ガスト健軍店 2024年4月18日閉店(後日、むさしの森珈琲としてオープン予定)
ガストの閉店店舗リスト 2024年3月
- ガスト 島根斐川店 2024年3月11日閉店(しゃぶ葉としてオープン予定)
- ガスト郡山コスモス通り店 2024年3月14日閉店(むさしの森珈琲としてオープン予定)
- ガスト堺長曽根店 2024年3月24日閉店
- ガスト豊橋江島店 2024年3月28日閉店(むさしの森珈琲として5月10日オープン)
ガストの閉店店舗リスト 2024年2月
なし
ガストの閉店店舗リスト 2024年1月
- ガスト 国立店 2024年1月8日閉店
- ガスト 池尻店 2024年1月9日閉店
- ガスト 浦和文蔵店 2024年1月21日閉店
ガスト 閉店店舗リスト一覧 2023年
2023年に閉店になったガストの店舗リストをまとめました。
2023年8月末から10月末まで店舗数に変更はありませんでした。(1281店舗)
ガストの閉店店舗リスト 2023年12月
- ガスト 西荻窪駅前店 2023年12月24日閉店
ガストの閉店店舗リスト 2023年8月
- ガスト 代々木店 2023年8月6日閉店
- ガスト 荒川町屋店 2023年8月20日閉店
ガストの閉店店舗リスト 2023年6月
- ガスト 八日市場店 2023年6月5日閉店
- ガスト 高田馬場西口店 2023年6月12日閉店
ガストの閉店店舗リスト 2023年5月
- ガスト 高陽町店 2023年5月15日閉店
ガストの閉店店舗リスト 2023年4月
- ガスト 鎌ヶ谷初富店 2023年4月23日閉店
ガストの閉店店舗リスト 2023年3月
- ガスト福山新涯店 2023年3月14日閉店
ガストの閉店店舗リスト 2023年2月
ガストの2023年2月の閉店店舗は次の通りです。
- ガスト小山本郷店 2023年2月5日閉店
(むさしの森珈琲 小山本郷店として2023年3月22日オープン) - ガスト城山店 2023年2月16日閉店
(むさしの森珈琲 城山店として2023年4月2日オープン)
★ガスト新宿西口エルタワー店が2023年2月16日にオープンしました。
ガストの閉店店舗リスト 2023年1月
ガストの2023年1月の閉店店舗は次の通りです。
30店舗近くが閉店しました。
そのうち4店舗が同グループの別店舗として再オープンしています。
- ガスト 三鷹店 2023年1月6日閉店
- ガスト 厚木恩名店 2023年1月6日閉店
(ラ・オハナ厚木恩名店として2023年3月2日にオープン) - ガスト 静岡千代田店 2023年1月8日閉店
(むさしの森珈琲として2月22日オープン) - ガスト 長崎駅北店 2023年1月9日閉店
- ガスト 備後府中店 2023年1月9日閉店
- ガスト 国分寺店 2023年1月9日閉店
- ガスト 玉村町店 2023年1月9日閉店
- ガスト 新小岩南口店 2023年1月10日閉店
- ガスト 甲西店 2023年1月10日閉店
- ガスト 杉並和泉店 2023年1月10日閉店
- ガスト 須磨浦公園店 2023年1月10日閉店
- ガスト 春日桜ヶ丘店 2023年1月10日閉店
- ガスト 竹の塚店 2023年1月11日閉店
- ガスト ビエラ甲子園口店 2023年1月11日閉店
- ガスト ときわ台店 2023年1月11日閉店
- ガスト 北千住店 2023年1月12日閉店
- ガスト 上福岡店 2023年1月13日閉店
- ガスト 岩瀬店 2023年1月15日閉店
- ガスト 銚子店 2023年1月15日閉店
- ガスト 大森店 2023年1月15日閉店
- ガスト 伊豆大仁店 2023年1月15日閉店
- ガスト 鶴ヶ島三ツ木店 2023年1月15日閉店
(むさしの森珈琲として3月1日オープン) - ガスト 錦糸町店 2023年1月16日閉店
- ガスト 富士鳴沢店 2023年1月16日閉店
- ガスト 新八柱駅前店 2023年1月16日閉店
- ガスト 青梅河辺店 2023年1月16日閉店
- ガスト 宇都宮仲町店 2023年1月18日閉店
- ガスト熱田一番店 2023年1月27日閉店
(ラ・オハナ熱田一番店として2023年3月23日にオープン) - ガスト 鈴蘭台店 2023年1月31日閉店
1月末時点の店舗数:1,290店
ガスト 閉店店舗リスト一覧 2022年
- ガスト葛飾立石店 2022年2月20日閉店
- ガスト豊橋花田店 2022年2月15日閉店
(しゃぶ葉豊橋花田店として2022年3月17日オープン) - ガスト 山形桧町店 2022年3月10日閉店
(バーミヤン 山形桧町店として2022年3月27日オープン) - ガスト 西川口駅前店 2022年3月27日閉店
- ガスト 新宿一丁目店 2022年4月10日閉店
- ガスト 竜ヶ崎店 2022年4月10日閉店
- ガスト平塚海岸店 2022年8月31日閉店
- ガスト 川口店 2022年9月4日閉店
- ガスト ふじみ野東店(から好し取扱店) 2022年10月10日閉店
- ガスト 綾瀬駅前店 2022年10月31日閉店
ガストのHPには閉店情報が掲載されていらずこのほかにも閉店しているお店があると思います。
ガスト含む100店舗の大量閉店はなぜ?
すかいらーくグループの閉店は2022年から急に始まったわけではありません。
- 2020年にも約200店の閉店を発表
- 2021年通期でも68店舗が閉店している
といったようにガストを含む外食チェーン店の状況はコロナ以降かなり厳しいものとなっています。
では今回の2022年8月に発表された100店舗もの大量閉店の理由は何なのでしょうか?
2022年前半の売上高は1416億円と前年比149億円増で外食産業の回復もあってか好調にみえましたが、本業の儲けを示す営業損益は24億円の赤字と前上期の営業黒字4.5億円から一転して赤字になっています。
※最終損益は27億円の赤字
そこで考えられる主な要因は
- 原材料等のコストアップ
- 食品や日常品の値上げによる外食控え
- コロナ前よりも減った来店者数
といったことがあります。
原材料等のコストアップ
原材料等のコストアップ影響がマイナス41億円ほど作用したとの報告がありました。
すかいらーくグループの強みは、
- 食材の調達力(大量仕入れで価格を抑える)
- セントラルキッチンでの高い効率化
で、3000店舗もの店舗を持つ規模の大きさのおかげでコストカットが実現していました。
しかし、ここ最近の原材料等のコストアップはかなり大きな打撃で、食材のみならず光熱費や人件費もその要因となっています。
- 円安などの影響で食材(原材料費)の調達コストが上昇
- ウクライナ戦争や原油逼迫
といったことがコストを圧迫する主な要因といえそうです。
食品や日常品の値上げによる外食控え
円安の影響をうけて日常品や食料品の値上げが家計に大打撃を与えています。
いつも通り買い物しても数千円アップしてしまう状況では外食をしたくても我慢せざるを得ない家庭がたくさんあるのではないでしょうか。
コロナ前よりも減った来店者数
多くの減益要因は既存店の売上高が大幅に落ち込んでいるためといえます。
外食業界では、長引くコロナ禍の影響がまだ大きくあり、なかなかコロナ前のような集客数には戻っていません。
特に夜の顧客の減少が目立ち、閉店時間を早める店舗も出てきています。
また、上記で触れたような、インフレによる物価高のために、外食への財布のひもがなかなか緩まないといったことも顧客減少の要因です。
不採算店舗を閉店することで身軽になりますし、空いた店舗へ適した業態を居抜きで展開するチャンスともいえます。
今後のすかいらーくはどうなる?
すかいらーくの2021年12月期の売上高は2645億円と同じファミレス業界2位のサイゼリヤは1442憶円(2022年8月期)で、大きな差をつけています。
また、食のインフラとしてのネットワークとスケールメリットは日本最大規模。
この大きなメリットを生かしながら
- メニューの値上げによる客単価の上昇
- 営業時間短縮によるコスト削減
といった対策を行い、収益向上に向けて努力するとのこと。
また、
- 冷凍食品の製造販売にも着手
- 特別感を味わえる「むさしの森珈琲」「La Ohana」といった専門店への業態転換を推進
- 「点心」の専門店を新規展開
といったように、新しいブランドを展開するなどし、海外展開も再び加速していく計画とのことです。
ガスト閉店情報 100店舗はどこ?閉店理由【まとめ】
食品や日用品の値上げが相次ぐ中、外食を控える傾向が強まり、地方都市を中心に売り上げが落ち込んでいるすかいらーくグループ。
100店舗を閉店すると報道があってから、約1年間で約90店舗減少していました。
中でも主力のガストの閉店店舗数が一番多いことがわかりました。
2023年1月の閉店数は約30店舗とかなりの大量閉店でした。
今後もガストの閉店や業態転換が続くことが予想されます。